高次元の図形の切り口の話

この投稿は数学デー Advent Calendar 2019 - Adventarへの参加記事です。


数週間前の一時期、数学デーでは「高次元における対称性の高い図形の、適当な超平面による切り口」という話題が流行していました。具体的には、例えば次のような問題です;

・$n$次元正測体(超立方体)$[-1,+1]^n$の$\sum_{i=1}^nx_i=0$による切り口はどんな図形か?
・$n$次元正軸体(正八面体の自然な一般化)の$\sum_{i=1}^nx_i=0$による切り口はどんな図形か?
・5次元正単体の6つの頂点を3つずつ2組にわける。それぞれの3頂点のなす正三角形から等距離の4次元部分空間による、もとの5次元単体の切り口はどんな図形か?

ただし、ここでは正軸体の中心を原点に、$2n$個ある頂点を座標軸上にとるものとします。これらの問題について得られた結果をまとめたいと思います。



まず、説明の都合上新しい(ここだけの)用語を一つ定義します;

定義 3次元的な「胞」で囲まれた、4次元的な「中身」を(かい)ということにする。

つまり、「塊」は「面」「胞」の次に来る概念です。この語を使うと、5次元正測体は「正10塊体」、5次元正軸体は「正32塊体」、5次元正単体は「正6塊体」となります。



次にそれぞれの問題について、最初に書いたような高次元での問題を考える前に、低次元ではどのような手順で切り口の図形が決定されるのかを考え、高次元の問題に敷衍します。


(1) 正測体$[-1,+1]^n$の$\sum_{i=1}^nx_i=0$による切り口
まず3次元の立方体$[-1,+1]^3$の$x+y+z=0$による切り口を考えます。「切り口の外周」がどんな形になるのかを知るためには、もとの立方体の各面がどのような形に切り取られるかを調べ、それらがどのように接続されるかを調べれば充分です。

もとの立方体の6つの面をそれぞれ$X_+,X_-,Y_+,Y_-,Z_+,Z_-$とします。面$X_+=\{(x,y,z)|x=+1,(y,z)\in[-1,+1]^2\}$と$x+y+z=0$の積は線分であり、同様にして他の面からも線分が出ます(以降、面につけた名前と同じ記号でこれらの線分を表す)。平面$x+y+z=0$と立方体の辺の交点を求めると$\{x,y,z\}=\{+1,-1,0\}$(置換を許す)であり、これによりたとえば$X_+$と$Y_-$が$(+1,-1,0)$で接続していることがわかります。同様にして$X_+,Y_-,Z_+,X_-,Y_+,Z_-,(X_+)$の順で6つの辺が接続していることがわかります。あとは対称性(詳細な議論は省略)により、求める切り口は正六角形であることがわかります。

これと同じことを高次元で行います。まず4次元正測体$[-1,+1]^4$の$x+y+z+w=0$による切り口ですが、胞$X_+$の断面は頂点が$(+1,+1,-1,-1),(+1,-1,+1,-1),(+1,-1,-1,+1)$であるような正三角形であるとわかります(以降、頂点を符号のみを使って$(++--)$のように書く)。この3つの頂点のうち、後ろの2つは胞$Y_-$から出る正三角形$Y_-$にも含まれるので、正三角形$X_+$と$Y_-$は辺を共有することがわかります。同様にして各胞から出る正三角形の接続関係を調べると求める切り口は正八面体になるとわかります。

次に5次元正測体$[-1,+1]^5$の$x+y+z+w+u=0$による切り口を考えます。ここまで正六角形、正八面体ときたのでなんとなく答えは正多胞体になりそうな気がしますが、その期待は裏切られます(笑)。まず$X_+$の断面(断胞?)ですが、塊$Y_+$との共有胞の断面は頂点が$(++zwu) ,\{zwu\}=\{--0\}$なる正三角形、塊$Y_-$との共有胞の断面は頂点が$(+-zwu) ,\{zwu\}=\{+-0\}$なる正六角形であるとわかります。これらの面を$X_{y+},X_{y-}$として、4次元のときと同様に面同士の隣接関係を調べると、たとえば$X_{y+}$と$X_{z+}$は隣接しないが、$X_{y+}$と$X_{z-}$や$X_{y-}$と$X_{z-}$は辺を共有する、などの関係がわかります(塊の断面を知るために塊の表面である胞の断面とその接続関係を考える、というように入れ子状の議論をしている)。これにより、塊$X_+$の切断で出る胞$X_+$は切頂四面体であるとわかります。あとは、切頂四面体$X_+$と$Y_+$は正三角形を共有し、$X_+$と$Y_-$は正六角形を共有する、などの情報により、もとの問題(5次元正測体の4次元超平面による切り口)の答えは bitruncated 5-cell(参考;Uniform 4-polytope - Wikipedia)となります。この多胞体は正5胞体の各面が小さい正三角形(正六角形ではない)になるまで頂点を切頂(各胞は切頂四面体になる)して得られるもので、切頂された頂点のところに新たにできる胞も切頂四面体になります。そのため正5胞体と同じ対称性を二重に持ち、10-cellとも呼ばれます。正5胞体の双対は正5胞体自身ですが、大きい5胞体を切頂して小さい5胞体にする過程のちょうど真ん中の形ということもできます。

最後に一般の$n$次元正測体の切り口ですが、上の結果から「$n$次元正単体を切頂して自分自身にするときのちょうど中間の形」と予測できます(ここはちゃんとチェックしてない)。「$n$次元正単体2つの共通部分」と言っても同じことになります(正四面体2つの共通部分が正八面体になるのと同じ感じ)。


(2) 正軸体$\sum_{i=1}^n|x_i|\le1$の$\sum_{i=1}^nx_i=0$による切り口
今度は正測体の場合とは逆に、正軸体の頂点が$X_+,X_-,Y_+,Y_-,\cdots$という名前で、面(胞、塊、……)が$(+++--)$などの符号でラベルづけされます(正軸体と正測体は双対なので当然ですね)。符号が$+$の頂点と$-$の頂点が綺麗に二つに分かれるような(超)平面で切るので、求める切り口は$(++---)$とか$(-++++)$のように$+$と$-$が入り混じった面の切り口によって囲まれる図形であることがわかります。

まず一番簡単な、3次元の正八面体を切る場合。切られる面はどれも$(++-)$とか$(+--)$のように$+$と$-$が2個と1個なので、それらの面の切り口は正三角形の中点を結んだ線分になります。$(++-)$と$(-+-)$のように符号が一箇所だけ違う面同士(およびそれらの切り口同士)は接触することに注意すると、最終的に切り口は正六角形になるとわかります。

次に4次元の正16胞体を切る場合。各胞は正四面体であり、切られる胞は大きく$(+++-)$のように符号が3+1になるグループと、$(++--)$のような2+2のグループに分かれます。胞の断面は3+1の方が正三角形、2+2の方は正方形(下の「正単体を切る場合」も参照せよ)になるので、適当に隣接関係を調べると(三角形と四角形が必ず隣り合う)、得られる切り口は立方八面体になります。

最後に5次元の正32塊体を切る場合。切られる塊は$(++++-)$などの4+1タイプと$(+++--)$などの3+2タイプがあります。4+1タイプの切り口は正四面体、3+2タイプの切り口は次節を参照すると(等辺)正三角柱になります。やはり隣接関係に気をつけてこれらの胞を4次元で組み立てると、最終的な切り口はruncinated 5-cell (small prismato 10-cell)(参考;Uniform 4-polytope - Wikipedia)となります。この多胞体は正五胞体の胞と頂点の位置に2グループ*5個ずつの小さい正四面体を配置し、同じグループの四面体同士を2グループ*10個ずつの等辺正三角柱で繋いだ図形です(違うグループの三角柱は互いに直交する向きで側面の四角形を共有する)。上で出たbitruncated 5-cell の面を削って角柱で埋めたもの、とも言えます。この図形もやはり、もとの5-cell の対称性を二重に持ちます。

一般の$n$次元正軸体の切り口ですが、これを一言で体系的に言い表わせるのかはちょっとわかりません。低次元の例からの推測によると、$n$次元正単体を適当にtruncate (rectify, cantellate, or runcinate) した半正多胞体になると思います。


(3) $(2n-1)$次元正単体の$2n$個の頂点を$n$個ずつに分けるように切った時の切り口
最後に$n$次元の正単体を半分に切った時の切り口を考えたいのですが、偶数次元の単体は頂点が奇数個で、綺麗に半分に分けられないので初めから次元は奇数としておきます。つまり、$(2n-1)$次元の正単体の$2n$個の頂点を$n$個ずつ二つのグループに分け、各グループごとに決まる2つの$(n-1)$次元単体の両方に平行で等距離にある$2(n-1)$次元部分空間による、もとの単体の切り口を考えます。

まず低次元の例として、3次元の4面体の頂点を$A,B,C,D$として$AB$と$CD$の両方に平行で等距離にある平面$X$による四面体の切り口を考えます。四面体の各面は$ABC$などのように、$ABCD$から1文字取り去った3文字でラベル付けできます。平面$X$によって$ABC$は$AB$と$C$に分割されるので、$X$による三角形$ABC$の切り口は正三角形の中点を結んだ線分になります(例によって、面と同じラベルで各線分を表す)。$ABC$と$ACD$のように、$AB$と$CD$の各グループから1文字ずつを共有する線分同士は切り口上で隣接するので、隣接関係はABC-ACD-ABD-BCD(-ABC)のようになり、最終的に四面体の切り口は正方形になります。

次に5次元6塊体$ABCDEF$の頂点を、二つの三角形$ABC$と$DEF$の両方に平行で等距離にある4次元空間で切るときの切り口を考えます。切り口の多胞体の各胞は合同なのでまず塊$ABCDE$の切り口として現れる胞が何であるかを調べます(3+3に切るときの切り口を調べるために3+2のときの様子を調べる、というようにここでも議論が入れ子になっている)。頂点のグループ分けは$ABC$と$DE$なので、$ABC-D$のような3+1の胞からは切り口として正三角形が、$AB-DE$のような2+2の胞からは正方形が出ます。あとは隣接関係を調べることで、塊$ABCDE$の切り口は等辺正三角柱になることがわかります。これと同じものが他5つの塊からも出て、結局6塊体の切り口は等辺正三角柱6つで囲まれた多胞体になります。あとは各の二つの胞の組がどのように面を共有するかを調べると($ABCDE$と$ABCDF$のように共有する四点が3+1の場合は三角形を共有し、$ABCDE$と$ABDEF$のように2+2の場合は正方形を共有する。正方形同士での接触は向きが非自明なので面だけでなく辺のラベルも用意しておくとわかりやすい)、最終的に得られる図形は3-3 duoprism(参考;Duoprism - Wikipedia)になります。これは等辺正三角柱3つずつ2組がそれぞれ三角形の底面でトーラスのように結合し、2つのトーラスが互いの周りに絡み合ったような図形です。2次元の正三角形2つの直積でできる4次元図形とみることもできて、こちらの方がより高次元への一般化がわかりやすいかもしれません。

7次元以上の高次元の場合は、上で行ったような入れ子状の議論を繰り返しても良いのですが、低次元の単体2つの直積とみなす方法が楽です。つまり、$(2n-1)$次元単体の頂点を$n$個ずつ2つのグループに分けるとき、各グループの頂点からなる2つの$(n-1)$次元単体は互いに直交するので真ん中できるとそれらの直積の図形が出現します(3次元のとき線分二つの直積で正方形、5次元のとき三角形二つの直積でduoprismになったことの自然な拡張になっている)。



以上、かなりハイペースでしたが高次元正多胞体の切り口についてまとめました。図がないうえに説明もだいぶ端折ったので厳密でなければわかりやすくもないですが、数学デーで出た話題の(主に自分用)備忘録くらいの役割は担えるかと思います(意訳:詳しく聞きたければ数学デーに来るといいんじゃないかな)。また、ここに書いたことは私が一人で考えたものではなく、数学デーに来ているすごい人たちのアイディアの集まりであることをお断りしておきます。最後に、ここには書きませんでしたが、120胞体や600胞体の切り口も面白いようなので、何かわかったら追記するかもしれません。

ではまた数学デーでお会いしましょう。Merry Christmas!!!

共円と複比

これは好きな証明 Advent Calendar 2018 - Adventarへの参加記事です。


次のような初等幾何の美しい定理があります*1

定理 平面上に8つの点$Z_1,Z_2,Z_3,Z_4,W_1,W_2,W_3,W_4$があり、
$(Z_1,Z_2,W_1,W_2),(Z_2,Z_3,W_2,W_3),(Z_3,Z_4,W_3,W_4),(Z_4,Z_1,W_4,W_1)$および$(Z_1,Z_2,Z_3,Z_4)$の各組の4点がそれぞれ共円であるとする。このとき$(W_1,W_2,W_3,W_4)$も共円である。

f:id:grandantiprism:20181206080520p:plain
図1

証明 上図のような位置関係のとき、

\begin{align}
\angle W_2W_3W_4&=\angle W_2W_3Z_3+\angle Z_3W_3W_4\\
&=(\pi-\angle W_2Z_2Z_3)+(\pi-\angle Z_3Z_4W_4)\\
&=(\angle W_2Z_2Z_1+\angle Z_1Z_2Z_3-\pi)+(\angle W_4Z_4Z_1+\angle Z_1Z_4Z_3-\pi)\\
&=(\pi-\angle W_2W_1Z_1)+(\pi-\angle W_4W_1Z_1)-\pi\\
&=\pi-\angle W_2W_1W_4
\end{align}

より示された。


この証明が私の好きな証明ではない。確かに、円内四角形を次々に辿って角度を反対側へ輸送するのはパズルみたいで楽しいが、上の証明には致命的な欠陥がある。必ずしも8点の位置関係が図1のようになっているとは限らないのだ:

f:id:grandantiprism:20181206083203p:plain
図2

勿論、点の位置関係について丁寧に場合分けをして似たような計算をすれば上の方針でも証明はできるだろう。しかしそれでは定理そのものの簡潔さに比して極めて煩雑である。何か良い方法はないものか?


実は、この手の共円(や共線)がたくさん出てくる問題においては、複比を用いることで快刀の乱麻を断つがごとく綺麗に解決できる:


定理の証明 平面を複素数全体の集合と同一視して、点$Z_1$に対応する複素数を$z_1$などと書く。$(Z_1,Z_2,Z_3,Z_4)$が共円であることより、


\begin{align}
\frac{(z_1-z_2)(z_3-z_4)}{(z_1-z_4)(z_2-z_3)}\in\mathbb R
\end{align}

である。同様に、


\begin{align}
\frac{(z_1-z_2)(w_1-w_2)}{(z_1-w_1)(z_2-w_2)},\frac{(z_2-z_3)(w_2-w_3)}{(z_2-w_2)(z_3-w_3)},\frac{(z_3-z_4)(w_3-w_4)}{(z_3-w_3)(z_4-w_4)},\frac{(z_4-z_1)(w_4-w_1)}{(z_4-w_4)(z_1-w_1)},
\end{align}

も全て実数となる。このとき、


\begin{align}
&\frac{(w_1-w_2)(w_3-w_4)}{(w_1-w_4)(w_2-w_3)}\\
=&\frac{(z_1-z_2)(w_1-w_2)}{(z_1-w_1)(z_2-w_2)}\left[\frac{(z_2-z_3)(w_2-w_3)}{(z_2-w_2)(z_3-w_3)}\right]^{-1}\frac{(z_3-z_4)(w_3-w_4)}{(z_3-w_3)(z_4-w_4)}\left[\frac{(z_4-z_1)(w_4-w_1)}{(z_4-w_4)(z_1-w_1)}\right]^{-1}\left[\frac{(z_1-z_2)(z_3-z_4)}{(z_1-z_4)(z_2-z_3)}\right]^{-1}\\
\in&\mathbb R
\end{align}

となり、$(W_1,W_2,W_3,W_4)$も共円である。


というわけで、平面幾何を複素数を用いて扱う手法の威力を示したこの証明が私の好きな証明の一つです。

ここからは余談なのですが、複比という概念を私は最初純粋に数学的な興味から学びました。しかし最近共形場理論を勉強していたら再び複比との邂逅を果たし*2、この度好適な場があったのでこれを話題に選んで一筆認めてみました。なんとなく面白そうだと思って勉強したことが他の分野に役立つのも数学の楽しい点の一つですね。今後もそういった体験談をこの場に書き記していきたいと思います。


今回は少し短いですが、また次の記事でお会いしましょう。

*1:定理の名前を知っている人がいたら教えてください

*2:3次元以上の空間において複比は共形変換で不変となる。「理論が共形不変である」という要請は非常に強い条件であるので、$n\le3$に対して$n$点函数は理論の詳細によらず函数形が決まってしまう。4点函数が理論依存の量の中で最も単純な自由度をもち、4点の複比(と似た概念)の1変数関数となる

Asgeirsson's Mean Value Theorem

滑り込みですが枠が空いていたので、
日曜数学 Advent Calendar 2018 - Adventar
に参戦します。

唐突ですが、超双曲型方程式 - Wikipediaを見ると、最後に

「超双曲型方程式は調和函数に対する平均値の定理に似たものを満たす。」

という記述があります。上のページにはそれ以上の情報はないのですが、これは面白そうだと思っていろいろ調べてみると、何やらAsgeirsson's mean value theorem というのがあるらしい、ということがわかってきました:

Asgeirsson's Mean Value Theorem
$x_i,y_i (i=1,\dots,n)$の$2n$変数函数$u(x,y)$が超双曲偏微分方程式


\begin{align}
\left(\Delta_x-\Delta_y\right)u\equiv\sum_{i=1}^n\left(\frac{\partial^2}{\partial x_i^2}-\frac{\partial^2}{\partial y_i^2}\right)u=0
\end{align}

を満たすとき、$|x|^2\equiv\sum_i x_i^2$と$|y|^2\equiv\sum_i y_i^2$がそれぞれ一定の超球面$\times$超球面上の積分について、


\begin{align}
\int_{|x|=\rho}\int_{|y|=\sigma}u(x,y)\,dS_xdS_y=\int_{|x|=\sigma}\int_{|y|=\rho}u(x,y)\,dS_xdS_y
\end{align}

が成り立つ($\rho$と\sigmaに関して対称になる)。

【参考文献】
https://core.ac.uk/download/pdf/82741918.pdf
http://mathreview.uwaterloo.ca/archive/voli/1/robison.pdf
など


しかし探した範囲ではわかりやすくて自然な証明がなかったので、自分で考えた証明を書きたいと思います。

本題に取り掛かる前にまず、調和函数に関する平均値定理を復習しましょう:


調和函数に関する平均値定理

$x_i(i=1,\dots,n)$の$n$変数函数$f(x)$がLaplace方程式


\begin{align}
\Delta f\equiv\sum_{i=1}^n\frac{\partial^2f}{\partial x_i^2}=0
\end{align}

を満たすとき、平均値定理


\begin{align}
\int_{|x|=r}f(x)\,dS=f(0)\int_{|x|=r}\,dS
\end{align}

が成り立つ。

証明
まず、$n=1$の場合はLaplace方程式を直接積分できて簡単なので省略。$n\ge2$に対しては二つの方針がある:

証明1(微分方程式を解く)

球面上の平均値を球の半径$r$の函数とみて、これが満たす微分方程式を解く方針で定理を示すことができる:

$n\ge2$のとき、Laplace方程式を球座標で書き直すと、


\begin{align}
\Delta=\frac1{r^{n-1}}\frac\partial{\partial r}\left(r^{n-1}\frac{\partial f}{\partial r}\right)+\frac1{r^2}\Delta_{S^{n-1}}f=0
\end{align}

ただし、$\Delta_{S^{n-1}}$は$S^{n-1}$上のLaplace-Beltrami 作用素。これを球面方向に積分して、


\begin{align}
m(r)\equiv\int_{|x|=r}f(x)\,dS\bigg/\int_{|x|=r}\,dS
\end{align}

とおくと、


\begin{align}
\frac1{r^{n-1}}\frac\partial{\partial r}\left(r^{n-1}\frac{\partial m}{\partial r}\right)=0
\end{align}

積分して、$n\ge3$のとき


\begin{align}
m(r)=C_1+C_2r^{2-n}
\end{align}

$n=2$のときは


\begin{align}
m(r)=C_1+C_2\log r
\end{align}

しかし、$r\to+0$のとき$m(r)\to f(0)$(有界)より、いずれの場合も$C_2=0$。よって$m(r)=$定数となり主張が示された。

証明2(積分核を用いる)

$\Delta f=\Delta(|x|^{2-n})=0$とStokesの定理により、


\begin{align}
0&=\frac12\int_{\varepsilon\le|x|\le r}\Delta\left(|x|^{2-n}f\right)d^nx\\
&=\int_{\varepsilon\le|x|\le r}\left(\overrightarrow\nabla f\right)\cdot\overrightarrow\nabla|x|^{2-n}d^nx\\
&=\left(\int_{|x|=r}-\int_{|x|=\varepsilon}\right)|x|^{1-n}f\,dS\\
&=\frac1{r^{n-1}}\int_{|x|=r}f(x)\,dS-\frac1{\varepsilon^{n-1}}\int_{|x|=\varepsilon}f(x)\,dS
\end{align}

$\varepsilon\to0$として、


\begin{align}
\int_{|x|=r}dS\propto r^{n-1}
\end{align}

に注意すると主張が成り立つことがわかる($n=2$の場合は積分核を$\log|x|$とすればよい)。


これらの方法を真似てAsgeirsson's mean value theorem を証明してみましょう:

Asgeirsson's Mean Value Theoremの証明

まず、$n=1$の場合は超双曲方程式が(1+1)次元波動方程式


\begin{align}
\left(\frac{\partial^2}{\partial x^2}-\frac{\partial^2}{\partial y^2}\right)u=0
\end{align}

となり、一般解が


\begin{align}
u(x,y)=g(x+y)+h(x-y)
\end{align}

と書き下せるので単純計算により


\begin{align}
u(\rho,\sigma)+u(\rho,-\sigma)+u(-\rho,\sigma)+u(-\rho,-\sigma)=(\rho\leftrightarrow\sigma)
\end{align}

が示せる。以下$n\ge2$の場合を考える。

証明1(微分方程式を解く)

調和函数の場合と同様に、|x|=\rho,|y|=\sigmaなる超球面$\times$超球面上における$u(x,y)$の平均値をm(\rho,\sigma)と書くと、超双曲方程式を積分して、


\begin{align}
\left[\frac{\partial^2}{\partial\rho^2}-\frac{\partial^2}{\partial\sigma^2}+(n-1)\left(\frac1{\rho}\frac\partial{\partial\rho}-\frac1{\sigma}\frac\partial{\partial\sigma}\right)\right]m=0
\end{align}

\rho+\sigma=s,\rho-\sigma=tとおいて整理すると、


\begin{align}
\left[(s^2-t^2)\frac\partial{\partial s}\frac\partial{\partial t}+(n-1)\left(s\frac\partial{\partial t}-t\frac\partial{\partial s}\right)\right]m=0
\end{align}

$l(s,t)=m(s,t)-m(s.-t)$とおくと、$l$もmと同じ微分方程式を満たし、$l(s,0)=0$である。よって、


\begin{align}
\frac{\partial l}{\partial s}(s,0)=0
\end{align}

である。$t=0$とおくと微分方程式


\begin{align}
s^2\frac{dw}{ds}+(n-1)sw=0
\end{align}

となる。ただし、


\begin{align}
w(s)\equiv\frac{\partial l}{\partial t}(s,0)
\end{align}

である。これを積分して、


\begin{align}
w(s)=Cs^{1-n}
\end{align}

となるが、$s\to0$で$w(s)$は有界のはずなので、恒等的に$w(s)=0$である。よって、


\begin{align}
l(s,0)=\frac{\partial l}{\partial t}(s,0)=0
\end{align}

であり、件の微分方程式は二階線形なので、$l(s,t)$は恒等的に0となる。すなわち$m(s,t)$は$t$に関して偶関数となり、m(\rho.\sigma)\rho+\sigma|\rho-\sigma|のみに依存する。これよりm\rho\sigmaに関して対称である。

証明2(積分核を用いる)

$n\ge3$のとき、調和函数の場合と同様にして部分積分により、


\begin{align}
&\int_{|x|\in[\varepsilon,\rho]}|x|^{2-n}\Delta_xu(x,y)\,d^nx\\
=&2(n-2)\left[\frac1{\rho^{n-1}}\int_{|x|=\rho}u\,dS_x-\frac1{\varepsilon^{n-1}}\int_{|x|=\varepsilon}u\,dS_x\right]
\end{align}

これより、


\begin{align}
&\frac1{2(n-2)}\int_{|y|\in[\varepsilon,\sigma]}|y|^{2-n}\int_{|x|\in[\varepsilon,\rho]}|x|^{2-n}\Delta_xu\,d^nxd^ny\\
=&\int_{|y|\in[\varepsilon,\sigma]}|y|^{2-n}\left[\frac1{\rho^{n-1}}\int_{|x|=\rho}u\,dS_x-\frac1{\varepsilon^{n-1}}\int_{|x|=\varepsilon}u\,dS_x\right]d^ny\\
=&\int_\varepsilon^\sigma z\,\frac1{z^{n-1}}\int_{|y|=z}\left[\frac1{\rho^{n-1}}\int_{|x|=\rho}u\,dS_x-\frac1{\varepsilon^{n-1}}\int_{|x|=\varepsilon}u\,dS_x\right]dS_ydz
\end{align}

$\Delta_xu=\Delta_yu$なので、


\begin{align}
\int_\varepsilon^\sigma z\left[m(\rho,z)-m(\varepsilon,z)\right]dz=\int_\varepsilon^\rho z\left[m(z,\sigma)-m(z,\varepsilon)\right]dz
\end{align}

両辺を$\rho$と\sigma微分して移項すると、


\begin{align}
\left(\sigma\frac\partial{\partial\rho}-\rho\frac\partial{\partial\sigma}\right)m(\rho,\sigma)=0
\end{align}

これは、m(\rho,\sigma)が、\rho^2+\sigma^2=定数 の円上で一定の値をとることを示している。特に、m(\rho,\sigma)=m(\sigma,\rho)である。
$n=2$のときは例によって積分核を$\log|x|\log|y|$にすればよい。


というわけで、調和函数のときに使えた二つの方法を真似ることで自然に(?)Asgeirsson's mean value theorem を証明することができました(二つの方針は本質的に似たようなものですが)。本記事における間違いや、よりわかりやすい証明を見つけた方は遠慮なく御一報ください。


ではまた、どこかのAdvent calendar 上でお会いしましょう。

二次体における有理素数の既約性と結婚式の御祝儀

 御無沙汰しております。Antiprism改めADEです(長いので名前を変えた)。最近面白い問題を聞いたので久しぶりにブログを書きたいと思います。前の記事の問題の答え? 知らん
 

発端は次のツイートでした:

 
これに対してZassyさんが以下のような問題を提起されました:

 
 この問題を否定的に解決できたので証明を書きたいと思います。

 

以下の定理を証明します:

定理 21個あるノルムユークリッド二次体の全てにおいて既約であるような有理素数は存在しない

 

まず準備として、幾つか用語を定義します:

定義1 $d\in\mathbb{Z}$に対して、

X[d]=
\begin{cases}
\mathbb{Z}\left[\displaystyle\frac{1+\sqrt d}2\right]&(d\equiv1\mod4)\\
\mathbb{Z}[\sqrt d]&(\mathrm{otherwise})
\end{cases}

とする。

※21個のノルムユークリッド二次体は$X[d],\ d\in\{−11, −7, −3, −2, −1, 2, 3, 5, 6, 7, 11, 13, 17, 19, 21, 29, 33, 37, 41, 57, 73\}$と表せる。

定義2 $d\in\mathbb Z$に対して、2次の多項式$f_d(x)$を

f_d(x)=
\begin{cases}
x^2-x+\displaystyle\frac{1-d}4&(d\equiv1\mod4)\\
x^2-d&(\mathrm{otherwise})
\end{cases}

と定義する。$X[d]=\mathbb Z[x]/f_d(x)$であることに注意。


次に、有理素数の既約性を平方剰余に結びつける補題を用意します:

補題 有理素数$p>2$が$X[d]$上で既約であることと、$d$が$p$を法として平方剰余でないこととは同値である。

証明 $X[d]$上で$p$が既約であるとき、商環$X[d]/(p)$は整域となる。$X[d]=\mathbb Z[x]/f_d(x)$より、


\begin{align}
X[d]/(p)&=\left(\mathbb Z[x]/f_d(x)\right)/(p)\\
&=\mathbb Z[x]/(f_d(x),p)\\
&=\left(\mathbb Z[x]/(p)\right)/f_d(x)\\
&=\mathbb F_p[x]/f_d(x)
\end{align}

も整域となる。これは、$\mathbb F_p$上で$f_d(x)$が既約であることを示している。
$f_d(x)$が$\mathbb F_p$上可約$\iff f_d(x)$が$\mathbb F_p$上に根を持つ に注意する($f_d(x)$は二次式だから)と、
$d\not\equiv1\mod4$のとき、$\exists k\in\mathbb F_p,\quad f_d(k)\equiv0\mod p\iff k^2\equiv d\mod p$より、命題が成り立つ。
$d\equiv1\mod4$のときは、$f_d(k)\equiv0\mod p\iff (2k-1)^2\equiv d\mod p$となるが、
$(2k-1)^2\equiv d\iff (p-2k+1)^2\equiv d$であり、$2k-1$が全ての奇数を亘るとき$p-2k+1$は全ての偶数を亘る($p$は奇素数であることに注意)のでやはり命題は成り立つ。

※この補題周辺の議論はカステラさん(@graws188390)に教えていただきました。ありがとうございます。


最初の定理を示すためには、より強い次の主張を示せば十分である:

主張 $\mathbb Z[\sqrt{-1}]$, $\mathbb Z[\sqrt{-2}]$, $\mathbb Z[\sqrt2]$の全てにおいて既約となる有理素数は存在しない。

証明 ある有理素数$p$が上の3つの整数環全てにおいて既約であると仮定する。$2=(1+\sqrt{1})(1-\sqrt{-1})=-(\sqrt{-2})^2=(\sqrt2)^2$より、$p\ge3$としてよい。上の補題より、平方剰余に関して


\begin{align}
\left(\frac{-1}p\right)=\left(\frac{-2}p\right)=\left(\frac2p\right)=-1
\end{align}

が必要である。一方、$p$は$-1,-2,2$のいずれとも互いに素であるので、平方剰余に関する因数分解


\begin{align}
\left(\frac{-1}p\right)\left(\frac{-2}p\right)=\left(\frac2p\right)
\end{align}

が成り立つ。この二つは明らかに矛盾している。


この主張によって特に、21個のノルムユークリッド二次体の全てにおいて既約となる有理素数が存在しないことが言えたわけですが、ならば最大で21個のうち何個の二次体で既約となる有理素数が存在するかが気になるところです。上の証明では$(-1)\cdot(-2)=2$という関係しか使っていないので、同様の議論で一般に$X[a],X[b],X[ab]$の全てにおいて規約となるような有理素数が存在しないことが言えます。ここでノルムユークリッド二次体を特徴付ける整数のリスト$L=\{−11, −7, −3, −2, −1, 2, 3, 5, 6, 7, 11, 13, 17, 19, 21, 29, 33, 37, 41, 57, 73\}$を眺めると、まず$\{-7, -3, -2, -1, 2, 3, 7\}\subset L$より、$-1$がかなりの悪さをしていることがわかります。そこで$-1$を$L$から削除することにします。次に$\{3, 2, 6, 7, 21, 11, 33, 19, 57\}\subset L$より、$3$も削除します。これにより、


\begin{align}
\left(\frac{-1}p\right)=\left(\frac3p\right)=+1
\end{align}

を許容したことになります。
最後に、$(-1)\cdot3=-3$と$\{-3, -2, 6\}\subset L$より、$-3$を削除してできる18個の$d$のリスト$L'=\{−11, −7, −2, 2, 5, 6, 7, 11, 13, 17, 19, 21, 29, 33, 37, 41, 57, 73\}$が、上記の主張により制限を受けない最大のリストの候補です。

実際にコンピュータで計算してみると、上の18個の全ての$d$に対して$X[d]$上既約となるような有理素数は確かに存在して、小さい方から

7213, 224677, 244837, 548533, 559093, 585877, 607813, 870253, 988357, ……

となります。


 さてここで、もともとなぜ二次体で既約な有理素数を探していたのかを思い出してみましょう。それは、結婚式の御祝儀の額として相応しい、なるべく"割れない"整数を求めてのことでした。一般的に御祝儀の相場は三万円前後とされていて、上の計算結果で最も30,000に近いのは7213です。つまり、
結婚式の御祝儀として最も相応しいのは7213円なのです。小銭の枚数もそんなに多くないのでそういう意味でも優秀ですね。なんだか安すぎて殴られそうな金額ですが、それを逆用して嫌いな奴への手切れ金として御祝儀に包むのもアリだと思います。勿論、俺が結婚するときは遠慮なく224677円包んでください。小銭たっぷりの585877円でも全く構いません。

結論が出たところで、ではまたどこかの空間上でお会いしましょう。

Nested square roots 答え/ある種の積分

 ご無沙汰しております。本業の筋トレ研究が忙しくて死にそうになっていました。

 遅くなりましたが前回の問題:

”\(a_n=\sqrt{1+2\sqrt{1+3\sqrt{1+4\sqrt{1+\cdots\sqrt{1+(n+1)}}}}}\)

に対し、$\lim_{n\to\infty}a_n$を求めよ”

の解答を書きたいと思います。


 先に答えを言ってしまうと、極限値は$3$です。


\begin{align}
3&=\sqrt{1+8}\\
&=\sqrt{1+2\sqrt{1+15}}\\
&=\cdots=\sqrt{1+2\sqrt{1+3\sqrt{1+\cdots n\sqrt{1+(n+1)(n+3)}}}}
\end{align}

なので、これと比べることを考えます。上の式より、$a_n\leq3$は明らかですが、下からの評価が少し難しい:

$\alpha\geq1,\beta\geq0$で成り立つ式$\sqrt\alpha\sqrt{1+\beta}\geq\sqrt{1+\alpha\beta}$(両辺二乗すれば示せる)を用いて、


\begin{align}
3&=\sqrt{1+2\sqrt{1+3\sqrt{1+\cdots n\sqrt{1+(n+1)(n+3)}}}}\\
&\leq\sqrt{1+2\sqrt{1+3\sqrt{1+\cdots n\sqrt{n+3}\sqrt{1+(n+1)}}}}\\
&\leq\cdots\leq(n+3)^{2^{-n}}\sqrt{1+2\sqrt{1+3\sqrt{1+\cdots n\sqrt{1+(n+1)}}}}\\
&=(n+3)^{2^{-n}}a_n
\end{align}

これらにより、$3\cdot(n+3)^{-2^{-n}}\leq a_n\leq3$.


\begin{align}
\therefore\lim_{n\to\infty}a_n=3
\end{align}


 全く同様にして、以下のより一般的な式を示すことができます:


\begin{align}
a_n&=\sqrt{b^2+1\cdot\sqrt{b^2+(1+b)\sqrt{b^2+\cdots[(n-1)b+1]\sqrt{b^2+nb+1}}}}\\
&\to b+1\quad(n\to\infty)
\end{align}

(出展:Nested radical - Wikipedia

$b=2$とした式


\begin{align}
\sqrt{4+\sqrt{4+3\sqrt{4+5\sqrt{4+\cdots\sqrt{4+(2n-1)\sqrt{4+(2n+1)}}}}}}\quad\to3\quad(n\to\infty)
\end{align}

は、過去に近畿大学数学コンテスト(第15回、2012年)
http://www.math.kindai.ac.jp/assets/files/mathcon/MC15mondai.pdf
においても出題されています。

 このブログの最初のテーマとして上のNested rootsに関する問題を扱ったのは、上記Wikipedia記事内の証明(?)が厳密さに欠けていて不満だったからでもありますが、何より上記近大数コンに出場して上の問題が解けずに入賞を逃し、非常に悔しい思いをしたからというのもあります。昨年やっと優秀賞を獲ったので今年こそは最優秀賞が欲しい。


 まあ余談はそのくらいにして、次の問題に移りたいと思います:

問題;次の積分値をそれぞれ求めよ。

\begin{align}
(1)&\quad\int_0^\infty\exp\left(-x^2-\frac1{x^2}\right)dx\\
(2)&\quad\int_{-\infty}^\infty\cfrac1{1+\left(x-\cfrac1x\right)^2}dx\\
(3)&\quad\int_{-\infty}^\infty\cfrac1{1+\left(x-\cfrac1x-\cfrac2{x-1}\right)^2}dx
\end{align}

答えは次の記事に書きます。

挨拶と自己紹介、nested square roots

 (ブログでは、もしくは完全に)はじめまして。Grand Antiprismと申します。お前などGrandの器じゃないという方、単純に長いという方は、短くAntiprismとお呼びください。

 

 最近趣味で数学系の集まりに参加する機会があって、そこで出会った人たちの多くがブログを書いているようだったので僕も始めることにしました。数学のほか、理論物理やプログラミング等について書いていきたいと考えています。根本的な間違いはもちろん誤字、脱字、衍字の類は遠慮なくご指摘ください。

 

 挨拶はこれくらいで終わりにして、最近某界隈で無限連分数やinfinitely nested square roots(無限多重根号)が流行っているようなので、ブログに数式を描く練習も兼ねて(おそらく)そこで出ていなかった問題を一つ取り上げたいと思いmath.

 

 

問題.

 数列$\{a_n\}$を、

\(a_n=\sqrt{1+2\sqrt{1+3\sqrt{1+4\sqrt{1+\cdots\sqrt{1+(n+1)}}}}}\)

と定義する。$\lim_{n\to\infty}a_n$を求めよ。*1

 

 

 答えは次の記事に書きます。

*1:出展;有名問題